Modern Ballet

私は子供の頃から古典バレエが好きでしたが、モダンやコンテンポラリーはそれほど興味がありませんでした。Tchaikovskyの三大バレエはやはりMarius Petipaの振付が馴染みがあって、近年の新しい振付や演出にはそれほど関心もなかったように思います。毛利臣男氏の衣装とメイクが印象的だったパリオペラ座のBourmeister版でさえ1953年だそうなので、最近の作品はほとんど知りません。
しかし、ここ最近、レッスンを再開してバリエーションを踊ったりすることも増えた影響で、Youtubeでかなり多くのバレエ動画を観るようになり、少しずつですが、最近の動向も分かってきたような気がします。
中でも、気に入ってよく見ているのはNew York City Ballet関係の動画。インタビューやドキュメンタリーもとても面白いのですが、作品としては、特にGeorge Balanchine(1904-1983)振付の "Serenade" や "Tchaikovsky Pas de Deux" はTchaikovskyのメロディーとも相まって大好きになりました。
"Tchaikovsky Pas de Deux" は、今、土曜日のクラスで女性のソロパートを練習していて、テンポが速いのもさることながら、身体のポジションを変えながらポワントでしっかりと立つのがとても難しいのですが、踊りとしてはクラシックそのもの。

一方の"Serenade"は、古典を大事にしながらもモダンな振付です。昔、まだ小学校の低学年だったころ、ConteporaryのAlvin Ailey American Dance Theaterを観に連れて行ってもらって、あまり理解できなかった記憶があるのですが、Balanchineの振付は古典から入った私にもとても馴染みやすいです。

そして、最近気に入ってDVDまで買ってしまったのは、Christopher Wheeldon振付の "Alice's Adventures in Wonderland"。2011年にRoyal Balletで初演となったもので、振り付けはタップダンスを取り入れたり、かなりモダンな動きを入れたり。でもクラシックの良さもしっかりと残しています。舞台芸術も昔ながらの舞台装置に上手く映像を取り入れ、幻想的なAliceの世界を表現しています。神出鬼没なCheshire Cat、妖艶なCaterpillarなどキャラクターの描写も見事で、本当に素晴らしい作品でした。

東京も、New Yorkのように、もっと気楽にバレエを観にいける環境だったらいいのにと少し残念に思います。